コート・ドゥ・ニュイ・ヴィラージュ Côte de Nuits Villages

アロース・コルトンを手掛ける名門一族シャピュイ家の長男、ジャン・ギョーム（Jean-Guillaume）と次男のロマン（Romain）の兄弟2人で2009年に創業した自然派ドメーヌ。ポマールに本拠を置き、ワイン造りに情熱を注ぎ込んでいます。可能な限り自然なブドウ栽培、ワイン醸造を行っており、有機栽培を実践。基本的に醸造では亜硫酸を入れていません。

実際のワイン造りを行う弟のロマンはブルゴーニュ大学醸造学部でエノログの国家資格を取得。卒業後はミュニュレ・ジブールやフィリップ・シャルロパン・パリゾ、フィリップ・パカレなど錚々たるドメーヌで働きながら、ブドウ栽培と醸造ットワークによって、ロマンはワイン造りの技術を継続的に磨き、革新の最前線に留まることを可能にしているのです。創業当初はパカレでの仕事を終えてから、自らの醸造を行なう多忙な日々を送っていましたが、2012年にパカレを辞め、自身のワイナリーの仕事に専念。2014年には有機栽培の自社畑を取得し、ドメーヌとして本格的なワイン造りを開始。また2019年に、叔父であるアロース・コルトンのモーリス・シャピュイより約1haの畑が返却されています。

彼らのワインの特徴を一言でいうと、その純粋なる果実味です。創業間もない頃から、そのピュアで印象的な果実味を引き出すことが抜群に上手い将来性豊かな生産者として、パリのレストラン、ワインブティックで大きな評判となり、つい最近までフランス国内のみで全てのワインが完売していました。近年、ようやくフランス国外でも楽しめるようになった貴重なブルゴーニュワインです。

価格と品質が切り離されているようにも見える急騰する近年のブルゴーニュマーケットにおいて、シャピュイ・エ・シャピュイは私たちがこれまで味わった中で最高のコストパフォーマンスのブルゴーニュワインを生産しています。

【オリジナルアートラベルについて】

自然を敬愛するジャン＝ギヨーム・シャピュイとロマン・シャピュイにとって、当地に生息する動物をラベルのモチーフにしたのは自然な成り行きであった。また季節に関連した象徴的な動物をセレクト。「キツネ」と「ニワトリ」は春を、「鹿」と「ハヤブサ」は秋を連想させる。さらに「鹿」と「ハヤブサ」は高貴な動物と考えられており、よりノーブルな『秋のワイン』には「鹿」と「ハヤブサ」のデザインをあしらっている。一方、軽快な味わいの地域AOCワインである『春のワイン』には「キツネ」と「ニワトリ」を選択した。

このラベルをデザインしたのはパリのアートディレクター、グラフィックデザイナーであるマドリーヌ・ラファール氏。シャピュイ兄弟はビュフォン（ジョルジュ＝ルイ・ルクレール・コント・ドゥ・ビュフォン／Georges-Louis Leclerc Comte de Buffon）のようなクラシックな版画風タッチが大好きだった為、マドリーヌが提案したグラフィックスタイルにすぐさま同意した。古き時代の演劇ポスターのようなノスタルジックなレイアウトも自然な選択だった。一方で動物の色と重ね合わせによってモダンな要素も取り入れている。また各ワインのラベルの配色によってワインの味わいのイメージにできる限り一致するようにデザインされている。単なるビジュアル的なデザインラベルではなく、生産者の想いが詰まったアートラベルである。